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12月2日衆院内閣委IR法案審議ハイライト

12月2日(金)午前9:00衆議院内閣委員会にて行われたIR推進法案の審議内容を以下にまとめました。
(前回と重複する質疑応答については省略)

 

入場者の本人確認にあたりマイナンバーカードを使うことを想定しているか。

具体的な確認方法については実施法で策定されるが、十分に想定されると認識している。

 

 

インターネット上のカジノは現在どういう扱いになっているのか。

必ずしも実態のすべてを把握しているわけではないが、本年1月から11月の間にインターネット賭博にかかわるおける犯罪として常習賭博11件、単純賭博2件を検挙している。

 

 

今後インターネットでのカジノや仮想通貨を使用した新しいゲーミングは起こりうるのか。

現時点ではインターネット上で日本全国にカジノが広がっていくということは想定していない。まずは限定された一定区域内で地域の特性を活かしながら行うものとする。

 

 

現在の文科省学習指導要領にはギャンブルについての記載はない。これは今後必要ではないのか。

ご指摘のとおり。教育は最も重要。賭博の悪影響を学校教育の場で取り入れ子供に教えていく必要をこれを機にしっかり講じる必要があると考えている。

 

 

収益を確保するにはハイローラーといわれる客層に来てもらう必要があるが、アジアではこの市場は飽和しているのでは。

必ずしもハイローラーだけをターゲットにしているわけではない。マカオがのびているのもファミリーよりにシフトしているからというところがある。

 

 

諸外国におけるカジノの成功例と、そうでない例の違いは何なのか。

最近の傾向として、ファミリー層を惹き付ける総合的なエンターテイメント施設が成功している。一方でカジノのみに特化したところが厳しい傾向となっている。さらに独自性を出せるかどうかも鍵である。

米アトランティックシティは乱立による過当競争が衰退と考えている。そうしたことにならないよう日本では最初は2〜3カ所からはじめ、効果を検証しながら段階的に増やしていくことを想定している。

 

 

賭博罪の違法性阻却要件に関し、この法案のどこにそれが反映されているのか。

実施法の中で的確な規定をしてもらうように考えている。目的の公益性については第一条、運営主体については第九条、副次的弊害の防止については第十条に明確に描かれている。

 

 

この法案の中で、入場料と納付金は「徴収することができる」という表記にとどまっている。では納付金を「取らない」ということも可能なのか。

この推進法の中では可能だが、(本法案可決後の)実施法のなかで適格に制定され社会に還元されていくことが基本である。

 

 

取れるかわからない納付金をもって「財政に貢献する」と言うのはおかしいのでは。

民間企業による運営を想定しているので、そこからは当然法人税収入、働いている方々の所得税収入、地域においては固定資産税収入、といったものが期待できる。また納付金・入場料に関しては「取れる」と書いてはあるが「取ること」を前提としている。これまでも公営ギャンブルは違法性の阻却をもって適法としている。それらのギャンブルは納付金を取ってそれを公益としている。それと同様にこの構想も納付金をとって公益を促進することを前提としている。

 

 

収益について、どういう扱いならば違法性の阻却にあたるのか。仮に収益が一切公益に還元されない場合でも違法性が阻却されることはありうるのか。

違法か適法かどうかは、収益が還元されるかされないかだけでなく、具体的ケースに応じて総合的に判断していくものとなる。

 

 

賭博は「国民の射幸心を助長し、勤労の美風を損ない、副次的な犯罪を誘発し、国民の経済活動に重大な影響を与えるおそれがあるから違法」ということになっているが、今回の法律によってそれが完全に解消されるのか。

政府の実施法案において適格に規制されることと考えている。

 

 

我が国で禁じられている賭博のなかで、なぜカジノだけをそこからはずし合法化しようとするのか。

カジノという単体を合法化するものではなく、あくまでも他施設の中の一部として含まれる統合型施設のみを合法化するという法律なので、そもそもの前提が違う。現行の公営ギャンブルも、違法性の阻却をもって適法としているわけで、今回も「観光促進、財政への寄与、公益への貢献」という観点から認められてしかるべきと考えている。

 

 

ではカジノ単体では違法、ということか。

その通り。カジノ単体では刑法の違法性阻却にあたらない。

 

 

ではIRの中にパチンコ屋ができれば賭博の違法性が阻却されるのか。

パチンコは現行法では遊戯にあたるのでその理論にあたらない。

 

 

すでにギャンブル、パチンコをへの依存を原因とした犯罪が多発するなかで、あらたな賭博を作ればさらに犯罪も増えるだけでは。

今回の法案によって、むしろそうした「既存の依存症および依存症を原因とする犯罪等の問題」含めしっかりと対応していくきっかけになるものとしている。

 

 

既存ギャンブルの依存症対策とは具体的に何を行うのか。

諸外国の例や知見を参考に、実態を正確に把握した上で、カウンセリング、治療等の態勢整備、排除プログラム、依存症に関する教育といったものを考えていく。

 

 

世論に反対意見が多いことについてはどう考えるか。

残念ながらIRという概念が十分に人口に膾炙していないというのはある。国民に理解が深まるよう努力を続ける必要があると考えている。

 

 

IR誘致にかかわるインフラ整備は誰が負担するのか。

官民連携というのも考えうるが民間事業にともなうものは民間が負担するものと考えている。

 

 

ギャンブル依存症は個人の意志によるものなのか、あるいは病気なのか。病気であるのならば、画一した治療法はあるのか。

WHO診断基準において病的賭博依存という分類がある。米国でも診療疾患として分類されている。治療法については認知行動療法、集団両方、内観療法などがあり、いずれも個々の患者に対しては一定の効果がある。

 

 

マネーロンダリングへの対策はどのようなものか。

一定額以上の換金については当局に届け出なければならない等の規制がでることになると考えている。資金の流れの情報開示も重要な鍵である。

 

なお、本法案は同日午後同委員会において可決されました。次は12月6日衆議院本会議にて審議予定です。

 

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